INTPにこの世はかなり難しい

なんとか人間やってます

抗い難きフムスの魅力

近頃のマイブームはすっかりフムスである。
フムスとはひよこ豆(ガルバンゾ)をペースト状にした食べ物で、東はインドに始まりイラン、トルコ、ギリシャ、エジプト、西はリビア周辺まで、非常にたくさんの国々で食べられている伝統食の一つだ。ピタパンやバズラマ(直径15センチくらいの、平らなトルコのパン)などのパン系食材をちぎってディップしたり、バーニャカウダっぽく野菜スティックをディップしたり、あるいはチョップドサラダ風に刻んだ野菜やスパイスで炒めた牛肉・羊肉等を乗せたワンプレートごはんにもできる万能料理である。

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最近は「いつか自分でフムスを作りたい、できれば作り置きレシピの一つとして日常食に取り入れたい」と思ってフムスのレシピ動画をひたすら検索している。どのレシピもめちゃくちゃ美味しそうで、調理過程を見ているだけで垂涎モノなのだが、個人的に一番気に入っているのはトルコの料理研究家Refika Birgülさんのレシピ動画だ。

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Refikaさんが動画内で紹介するフムスの材料とレシピは、以下の通り。

◆材料
・ひよこ豆の水煮 400グラム
・にんにく 2粒
・塩 小さじ1/2杯
・タヒニ(白ごまのペースト) 大さじ6杯
・エキストラバージンオイル 大さじ2杯
・レモン 1個
・氷 6個 ※1個ずつ、時間をかけて追加する

◇飾りつけ用の材料
・スマックの粉末 適量
・クミンの粉末 適量
・イタリアン・パセリ 適量
・エキストラバージンオイル 大さじ2~3杯

◆作り方
①究極的に滑らかなフムスを作る場合は、ひよこ豆の薄皮を全て取り除く。大きなボウルにひよこ豆の水煮400グラムとたっぷりの水を入れる。2~3分ほどかけてひよこ豆を軽く擦り合わせると、剥がれた薄皮が浮いてくるので、集めて捨てる。(今回のフムスのレシピでは使わない)※全ての薄皮を取るのは難しいので、大体取れたらOK。

②フードプロセッサーに、薄皮を取り除いたひよこ豆 400グラム、にんにく 2粒、塩 小さじ1/2杯、タヒニ(白ごまのペースト) 大さじ6杯、エキストラバージンオイル 大さじ2杯、レモン1個分の絞り汁を入れる。(まだ混ぜない)

③氷を6個用意してから、フードプロセッサーを起動する。ときどき氷を1個ずつ落としながら、低速~中速で7~8分ほど混ぜる。氷を入れる目的は、フードプロセッサー本体の熱でフムスが温まってしまうのを防ぐため。

④このレシピでは絹のように滑らかなフムスを目指しているので、さらに高速で2~3分ほど混ぜる。

⑤いったん味見をして、物足りなければレモン、タヒニ(白ゴマのペースト)、塩などを追加する。ただし、にんにくとオリーブオイルは味が馴染むのに時間がかかるので注意。

⑥平皿にフムスを盛りつけ、大きいスプーンの背を使ってフムスの中心をへこませる。

⑦粉末のスマックとクミン、イタリアン・パセリの葉を飾りつけたら、エキストラバージンオイルを大さじ2~3杯かける。できあがり。

 

レシピに登場するタヒニ(白ごまのペースト)って日本でも入手できるのかな?と思ったら、なんと自家製タヒニのレシピ動画まで公開してくれていた。Refikaさん曰く「フムスのレシピ動画を公開したら『タヒニって何?』『近所のスーパーでタヒニ売ってない』『タヒニの代わりになる食材ってある?』というコメントをたくさんもらったので、紹介動画を作りました」とのこと。

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◆材料
・生の白ごま 150グラム
・ヘーゼルナッツオイル 大さじ3杯
※ヘーゼルナッツオイルがなければグレープシードオイル、ひまわり油など軽めの油でもOK。オリーブ油はちょっと重めで香りも強いので、種子を絞って作るシードオイルの方が香りの弱くておすすめ。(サラダ油でも代用できそうかも?)

◆作り方
①大きいフライパンに生の白ごま 150グラムを入れ、薄く色が付くまで炒る。 ※テフロン加工のフライパンは避けること。

②炒った白ごまが温かいうちにブレンダーに入れ、1分ほど混ぜる。また、ブレンダーの側面についた白ごまも綺麗にして混ぜ残しを防ぐ。

③ヘーゼルナッツ油を大さじ3杯入れ、さらに3分~3分30秒ほど混ぜる。砂っぽい質感になってからも根気よくブレンドし続けると、クリーミーな質感に変わってくる。できあがり。

※タヒニが完成した直後は温かく、味見をすると少し苦みがあるが、冷めてくると苦みもなくなる。自家製ヌテラも似た作り方をする。

 

つまり、日本のスーパーで売ってる白ごまペーストにちょっとひまわり油を混ぜたら、超お手軽にタヒニが作れちゃうってことですね…?

そしてスーパーの白ごまペーストで簡単にタヒニが作れるということは、もしかして黒ごまペーストで黒いタヒニを作ったら黒いフムスも作れちゃうってことですかね…??

……と思って調べたら、すでに黒いタヒニを使った黒いフムスのレシピ動画を公開してる人がいた。やっぱりあるんだ、黒いフムス……!

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黒いタヒニはnigella seed(ニゲラシード)と黒ごまを1:1の割合で混ぜて作り、ぱっと見は海苔の佃煮っぽい。赤いタヒニは白ごまを油揚げや合わせ味噌のような茶色になるまでじっくり炒めてからブレンダーにかけるので、チョコレートソースのような見た目をしている。なお、動画内で紹介されている「黒いタヒニ」「赤いタヒニ」はどちらもパレスチナ(ガザ地区やヨルダン川西岸)の伝統料理として有名なのだそう。本題には関係ないが、イスラエル政府はパレスチナ侵攻と地域住民の虐殺を今すぐやめろ。

ちなみに黒いタヒニ(黒ごま100%)に加えて黒いにんにくを使ったブラック・フムスのレシピ動画も見つけた。複雑な味わいでやっぱり美味しいらしい。ひよこ豆とタヒニの割合が1:1くらいになっているのは、レシピの地域性によるものなのかな?

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スタンダードなフムスはひよこ豆の色(美しい象牙色)をしているので、黒いフムス以外にもオレンジ色のフムスや赤紫色のフムス、緑色のフムスを作ることもできる。

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できればピタパンも家で作りたい(たぶんオーブンレンジがあれば作れる)けれど、自炊の負荷を減らすって意味ではお店で市販のピタパンを買った方が楽かも?